空’s diary

大学3年生。徒然なるままに。

自己分析って結局…

さて、私ももう3年生ということで、徐々に周りも就活を始める年に。

就活での自己分析、必要ですよね。

自己分析って、私今まで単に「自分自身」と向き合うことと思ってたんですけど、最近なんだかそう単純じゃない気がしてきました。

自己分析で問われているのは、完全な孤立した個としての自分とは何かってことではなくて、周りの人と相互作用した時、あなたはその相互作用にどう参加するタイプですか?逆にどんな作用だと、自分をうまく発揮できますか?またその作用が特定の場で行われる時、あなたの好きな場はどこですか?っていうように、社会の中でのあなたの位置について客観的にみれていますかということが問われている気がする。

この点に関してちょっと考えてみたい。

自己は、社会との相互作用の中で絶えず決まって行くものであり、その際の自己の位置づけ方は状況によるため相対的で偶然的だけど、そこから得たフィードバックで、〔自分〕たるものが自分の中で暫定的に納得できるものとして立ち現れてくる。

そう考えると、人は自分が身を置く環境によって、〔自分〕のイメージがいちいち変わるといえる。
このことを実践的に解釈して使うと、人は場面によっていろんな顔を使い分けることができると言えるし、逆に言えば、異なる複数の環境に身を置くことで、多面的で複合的な〔自分〕のイメージをもつことができるとも言える。


自己分析とは、いろんな環境での他人との関わりがあって初めてできるものだと思うのだ。

だから将来やりたいことが分からないと言うなら、まずはいろんな環境に身を置いてそこで人とかかわってみることが重要だし必須。
そこで自分が嫌と思うこと、好きなこと、自分が自分らしくいるための条件、自分にとって得意な方法、苦手な方法を見つけることで、自分にとってよりよい環境がわかるし、何より一番嬉しいのが、自分自身の深い理解は、日々頑張るためのプラスのモチベーションにもなる。

自分を自分が理解できないことは、日々を幸せに生きるのに決定的にマイナスになるし、多くの人はそこに不安を抱くのだと思う。

でも人はその不安への対処法を持っている。それが、コミュニティと関わると言うこと。
上で書いてきたように、人は複数の環境に身を置いて自分と他人を比較したり、相互作用してコミュニケーションすることで、〔自分〕が分かる。
自分が分かると言う感覚は、自己肯定感からくる幸せや、他人へ配慮することへの余裕を生み出してくれ、プラスに働く。
「自分による自分の理解は自分の幸福に繋がる」という感覚は人間である以上、多くの人が共通して持ってる感覚と言えるのではないか。人間が社会的動物といわれる所以もひとつここにあるのではないか。

自分の中だけで自分がどんな人かなんて決めようがないし、そういったいわば絶対的自己は、人とかかわる中で発揮される相対的自己を通してしか理解できないと思う。禅問答のように、(絶対的)自分とは何かなんて考えててもそれは永遠に分からない。

 

さて、ここまでが本論。

 

ここから派生して考えたいことが一つ。
フラフラしている不確定な自分を確定するために、多くの環境に身を置いても、どこか一つの環境に集中することができず逆にフラフラしてしまうということが起こるのではないか?という疑問が湧く。

きっとフラフラして一つのことに没入できない人って、「これでなくてもいい、他でも在り得た」という感覚を強く持っているか、ほかのコミュニティでの他人との相互作用の方が自分が確定される感覚があって、相対的にそっちと比べてこっちに集中できないってことじゃないかな。
こういう人って、実際好奇心旺盛で新しいものが好きな人が多い。だから「これ」というものを自分の中で納得して見つけられたら没入できる人が多い。

 

 

てか思ったけど、「なにか一つに決めてそれに没入する」って何かを極めていくうえでは必要な姿勢だと思うけど、いつまでもそれ一つこだわる必要はないというのも事実。例えば仕事などで自分には果たすべき使命があるんだという人がいるが、使命はそもそも、”ある一つの環境”での〔自己〕が果たすべきことにすぎないのではないか。

こんなことを言うと、冷めてるねという人もいるかもしれない。でも、”いかなる環境でも普遍の使命”なんて普通に生きていればなかなかないものだと思う。というか、自分が果たすべき使命のようなものは、自分が今を必死で生きていく中で、小さな目標を着実に達成していったり、自分で自分の人生に意味付けをしていって、ふとした時に人生を振り返ったときに、自分の人生の色として事後的に立ち現れてくるものであって、先天的なものでもなんでもないと思うというのが私の思うところ。

 

そう考えると、複数の選択肢がある中でよく生きていくのに一番私的にいい心構えだと思うのは、自分の今の成長に必要な環境には没入するけど、常に他の可能性もあることは頭に置いたうえで自分で自分の可能性を閉じてしまわないようにすることだと思う。自分の成長度合いに合わせて、自分が力を注ぎ込みたい環境はかえていくべきだと思うから。